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新人教育は難しい?教え方の基本まとめ。
・後輩や新人の育成担当になった方。
・指導の方法がわからない、うまくいかない方。
・教え方の基本について学び直したい方。
人は大きくなるまでに様々な人から教えてもらい、学んでいきます。
一方で「教える」という行為は教えてもらえません。
それでも、保育園や会社に入職してしばらく経つと…自然と自分が教える立場になります。
「教える」という行為は時間や労力がかかりますし、ストレスも溜まります。
しかし、「教えることの基本」を知っているだけで、少しだけ気持ちに余裕が持てるようになるでしょう。
教え方の基本について学びたい方は、ぜひご覧になってください。
教え方の基本シリーズの総まとめです!
教えるってどういうこと?
”教える”とはどういう事か、改めて考えてみましょう。
基本を学ぶ前に、そもそも”教える”ということの前提を確認します。
教えるということは「相手が学習すること」のお手伝いをする行為の事を指します。
人は学習によって、様々なことを獲得していきます。
そのお手伝いが”教える”ということになります。
学習には種類があります。
ひとくちに「学習」といっても、様々な学習があります。
「学習」には種類があり、大きく分けると3種類あります。
学習の中身
- 獲得…学習者が知識・態度・技術などを獲得すること。
- 参加…コミュニティの中で、自分の持っている能力を発揮できるようになること。
- 変化…獲得していた知識・態度・技術を使えるようになること。
教える側はどの中身を使って、相手に学習を促すか、定める必要があります。
学習の中身が決まると、それに沿ったアプローチをすることができるようになります。
一般的には「獲得」がメインじゃが、他にも種類があるんじゃ。
学習の種類について、それぞれ詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
それぞれのアプローチ
獲得
相手に情報・技術・態度の獲得を促す場合、3つのポイントがあります。
- 教える時はコップに水を注ぐようなイメージで行う。
- 情報は小分けにして行う。
- 理解度の確認を行う。
教えるという行為は、知識や技術を多く持つ方が、少ない方に伝える、という構図になります。
でも新人は繰り返し聞いたり、しにくいんです…
参加
「参加」による学習を促すためには、学習相手が持っている知識・技術・態度を引き出す環境作りが大切となってきます。
学習相手が参加しやすい環境のポイントは次の通りです。
- 自分がやるべき役割を認識している。
- 適度な自信を持てている。
- 周囲に受容されている。
新しい環境、慣れない環境で過ごすときに、一番不安を感じる時は「自分が何をしたら良いかわからない時」です。
みんなで見守る姿勢は子どもにも大人にも必要です。
変化
変化による学習を促す時、それはどのような時でしょうか。
おそらくは相手が業務の態度などで「望ましくない変化」をしてしまった場合だと思います。
保育や教育は子ども達の未来を担う、大切な仕事です。
仮に教える相手が「望ましくない変化」をした時は「望ましい変化」へ促す必要があります。
「望ましい変化」へ促すには以下のポイントが大切です。
- ターゲット(目標)を明確にする。
- シナリオ(脚本)を描く。
- フォロー(追跡)をする。
まずは相手のどんな部分を改善して欲しいか、その部分を明確にします。
こびとちゃん、なんか体に悪そうだから、毎晩の晩酌はやめようか?
絶対いやです!
このようになります…。
教え上手な人の特徴
相手の立場に立つ
教え上手な人ほど、相手の立場に立って、教えます。
「いやいや、そんなの当たり前でしょ!」なんて思うかもしれませんが、相手の立場に立つ事は思った以上に難しいのです。
相手がどれくらいの知識を持っていて、どれくらいの知識を入れられるのか、どういう価値観を大事にしているのか…など分析をおこなう。
相手の様子に合わせてスケジュールを調整するなど、相手以上に相手のことを理解しようとするマインドを持っている人が本当の教え上手なのです。
ゴール地点を決めている。
教える事に困っている人で意外に多いのがゴール地点を決めていない方です。
物事を教えるにあたり、自分はどこまで相手に教えるべきなのか?というゴール地点を設定することが大切です。
例えば、全くの音楽初心者がピアノの曲を弾こうと思っても無理な話です。
まずはドレミを覚え、鍵盤のどこがドの音かを覚え…といったように少しずつゴール地点を設定します。
ゴールに到達したらのゴール…と、小さなゴールを繰り返すうちに、曲が弾けるようになっていきます。
このように、教える相手に「どこまで到達したらゴール」とするのか設定する事が大切です。
ゴールが設定できさえすれば、計画も立てやすくなり、自分の振り返りをすることもできます。
経験年数によって、どこまで技術や知識が到達できるか、保育園で指標があると便利です。
教え上手になるためのポイント
教え上手になるための近道は「人生で出会ってきた教え上手な人の特徴」を書き出していくことです。
相手にイラッとしたら…
なぜ教える相手にイラッとするの?
相手に教えている時に、イラッとしてしまうことはありませんか?
教える立場の人は一度は経験したことがあると思います。
相手にイラッとしてしまうのには原因があります。
それは「自分の価値観とのズレ」にあります。
例えば、自分が大切にしている物を適当に使用されるとイラッとしますよね。
それは「自分が大切にしている物」は「相手にとってはそこまで価値がないもの」だからです。
その価値観のズレから起こる行動にイラッとしてしまうのです。
教える時にも同じようなことが起こります。
イラッをなくすためには?
前述した通り、イラッとしてしまうのは相手との価値観に差があるためです。
教えている相手にイラッとしなくなるためには、相手との価値観の差を埋める必要があります。
そのためには2つの手順があります。
- 自分の価値観を再確認する。
- 相手の価値観を分析する。
価値観のズレをなくす手法として「SPトランプ分析」が手軽でオススメです。
SPトランプとは教育人材コンサルタントの八尾芳樹(やおひろき)さんが考えた、人間の分析方法の考え方です。
教える相手のタイプ(性格)を大まかに分類します。
その分析から、その人に合った教え方を実践する、というものです。
また、こちらの書籍もオススメです。
人に教える事で自分が得られるメリットとは?
人に教えるということは、労力や時間が必要で、しかもストレスがかかる行為です。
しかも、教えても相手に全てが伝わるとも限らず、変化も促せないような結果に終わることも多くあります。
一見教えるという行為にはデメリットばかりが目立ちますが、メリットもあります。
それが以下の3点です。
- 自分の知識の整理
- 視野を広げる
- 説明力が鍛えられる。
人に教えるということは、自分の持っている知識や技術を伝達する必要があります。
まとめ
教え方を学ぶだけで、気持ちが楽になります。
いかがだったでしょうか?
冒頭でも書きましたが、教える事は教わりません。
しかし、働いているうちにどんどん経験年数はあがり、後輩や新人を指導する立場に必ずなってきます。
そのような時に教え方の基本を知っているだけでも負担感やストレスが減り、何より”教える”という行為を前向きに考えることができます。
教えることは確かに大変ですが、誠実に取り組めば、必ず自身のスキルアップに繋がったり、頼れる仲間が増えたりすることに繋がります。
今回の記事を読み、教えることを前向きに捉えてもらえれば幸いです。
色々な人との信頼関係も深まりますね!
職場からの評価も当然あがります。
子どもと関わる全ての人にエールを!
参考書籍
今回の記事はこの書籍を参考に構成しています。
より深く学びたい方はぜひオススメです。