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新人がキラキラ働ける環境づくりについて
後輩指導、人材育成の立場になった人。もう1度基本から勉強したい人。
一緒に学びましょう!今回は「教え方の基本その④新人が活き活きと参加する環境づくりとは?」を解説します。
今回は学習における「参加」がテーマです!
「参加」について知りたい方は、ぜひ前の記事をご覧ください。
新人がキラキラと働ける職場環境作り
新人が参加しやすい環境をどこまでしていますか?
教え方の基本シリーズ②でも解説した通り、人が学習するケースの1つに「参加」があります。
本来持っている力を発揮するまでの道のり、というイメージです。
皆さんの職場では、新人が参加しやすい仕組みや雰囲気作り、いわゆる新人が仕事に「参加」しやすい取り組みをしているでしょうか?
おそらく、取り組みは行いつつも、頭を悩ませている方も多いと思います。
しかし、職場が新人のための取り組みを手厚く行えると、保育の幅や豊かさが広がったり、人材の定着など、様々なメリットが考えられます。
新人が「参加しやすい環境」について解説すると共に、具体的な取り組みも解説していきます。
参加しやすい環境のポイント3選と取り組み案について
どのような状態だと新人は職場に参加しやすい環境と言えるのでしょうか?
見るべきポイントは以下の3つです。
- 自分がやるべき役割を認識している。
- 適度な自信を持てている。
- 周囲に受容されている。
それぞれ解説していきます。
①自分の役割を理解している。
何をすればいいかわからない。
新しい職場で働き始めるにあたって、一番困ることはなんでしょうか。
それは自分の役割(仕事内容)を理解できない状態であると言えます。
特に保育の現場はいきなり子ども達との関わりが始まり、保育士としての振る舞いが求められます。
さらには日々の連絡ノートや記録、おたよりなど、書類もたくさんあります。
一緒に組んでいる先輩も同様に日々の作業に追われ、指導や振り返りが行き届かない場面もあるのではないでしょうか。
新人にとって、「自分は今なにをするべきなのか?」「今後どのようなことをすればよいのか?」などの見通しが持てないことには、「参加する」という事は難しいでしょう。
私も何を質問すればいいのかさえ、わかりませんでした…
保育はクラス運営と書類、両方の能力が求められるからのぅ…。
対策①「保育業務のマニュアルを作成・整備する」
見通しを持つためには、自分の業務が可視化されている事が一番重要です。
特に保育業務のマニュアルを作成することは特に効果的です。
以外と保育マニュアルを作成できていない保育園、マニュアルはあっても内容が古かったり、現実とかけ離れていて使えないマニュアルになっている、など整備がされていない保育園も多いと思います。
資料として、自分が何をすれば良いかがわかれば、業務との参加もしやすくなります。
マニュアル作りのポイントとして
・月でやること
・年でやること
この単位でやるべき事がわかれば、新人の負担はグッと軽くなります。
また、教える側もマニュアルに沿って教えれば良いので、負担が少なくなったり、教える内容が小分けにできたり、マニュアルがもたらす効果は絶大です。
家でマニュアルを確認できるのは気が楽ですね!
保育しながら教えるのは中々大変だからのぅ…。
作成に時間はかかりますが、マニュアルを整備していなければ、すぐにマニュアル作りに力を注ぎましょう。
対策②「職場の見える化『人脈マップ』を作ってみよう。」
「人脈マップ」という言葉を知っていますか?
人脈マップとは、職場の誰がどんな知識を持っているかを見える化したものです。
保育園などは様々な人が働いており、それぞれに得意分野があります。
ピアノが得意な先生、文章を書くのが得意な先生、話しが上手な先生、環境構成が上手な先生…
このそれぞれの強みをまとめてマップにし、質問されたら快く答えるという習慣を作ります。
すると、新人の先生は困ったときに誰に相談すればよいのかわかる、というわけです。
この人脈マップを作製するメリットは3つあります。
「ストレス発散方法」なら私にお任せください!
「浴びるほど酒を飲む」とか言い出しそう…。
②適度な自信を持てている。
スキルよりも自信や意欲を持たせることが大切。
皆さんも一度は必ず新人の時代を経験してきました。
その時の心境を覚えているでしょうか?
「自分の力で本当にやっていけるのだろうか?」
「職場の人たちはどんな感じの人がいるのだろう?」
「どんな仕事をしていくのだろう」
きっと不安でいっぱいだった方が大半だと思います。
スキルや知識を身につけ、職場に慣れた人は、新人時代の不安な気持ちを忘れがちです。
早く戦力になって欲しい、と新人を仕事ができるできないで、判断してしまったりするのです。
そうではなく、仕事や知識はあとで身につくもの。まずは適度な自信や仕事への意欲を持つ取り組みを行っていきましょう。
その遠回りが結果的に、新人の参加をしやすくなるのです。
新人が適度な自信を持っていくためにはどのような取り組みを行うのが効果的でしょうか?
対策①「達成可能な課題を任せてみる」
新人が適度な自信を持つためには、成功体験が必要です。
達成可能な課題を任せ、その事いついて褒めていきましょう。
自信に繋がるはずです。
ここで大切なのが、あくまで達成可能な課題である点です。
あくまで目的は「適度な自信を持たせるもの」ですので、あまりに大きな課題は控えましょう。
その新人がどこまでのスキルや身につけているのか?ということをよく見て、課題を設定しましょう。
今日はオムツ替えを頑張ってみよう!とか小さい目標を設定すると、わかりやすいですね!
あくまで自信をつけるのが目的じゃから、失敗しても責めちゃダメだぞぃ。
対策②「1日の振り返りを行い、改善点を1つ、良い所を3つ伝える」
もう1つの対策は、仕事の評価をする時間を設ける、という点です。
1日の保育を振り返り、改善点を1つ、良い所を3つ伝えるようにしましょう。
なぜ悪い所が1つで、良い部分が3つなのかと言うと、あくまで目標が「適度な自信をつけること」だからです。
悪い所が1つもないと、自信が過剰になってしまいます。3つ褒めて、1つ指摘しましょう。
日本人は反省し・改善する事は得意です。
一方で、相手の長所を認め、褒める事は苦手と言われています。
教える側も意識して、良い所を探す努力をすることは人間関係を良好に保つためにも大切です。
気づけば「良いとこどこだ…良いとこどこだ…」って嗅ぎまわってます!
良いとこ探し名人じゃな。
③周囲に受容されている
指導担当と新人、だけではなく職場全体で見て行こう。
最後は周囲に受容されているかどうかです。
いわゆる教育担当と新人だけではなく、周囲の職員が新人に対してフォローしたり、声をかけていく環境が作れているかどうかが大切です。
新人から職場に溶けて混んでいくのを待つのではなく、積極的に歓迎ムードを出していくことで、新人も参加がしやすくなってきます。
元気?とかご飯食べてる?とかだけでも気にしてもらえると嬉しいですね。
何気ない一言が大事じゃのぅ。
対策①「新人への接し方」を職場で方針づける
新人教育の方向性について、職員が共通認識をしている事が大切になってきます。
教える側が
「新人は甘やかさない方が良い」
「指導しすぎるのはかえってよくない」
のような価値観を持っていると、新人が困惑します。
職場全体で新人に対して、どのように接していくのか?どのように育てるのか、方向性を統一することが大切です。
対策②「対話」の時間を設ける。
新人とは言え、その人が生まれ育ってきた中で育まれた価値観や保育観があります。
「対話」を通して価値観を共有することで、新人の考え方を理解したり、逆にこちらの想いを知ってもらう機会にもなります。
研修などで「対話」の機会を設けることが、新人の参加へ繋がります。
ここで注意したいのは、「対話」のテーマに気を付けることです。
例えば「この子の発達についてどう思う?」「クラスの環境設定について話そう」などのテーマ設定にしたとします。
新人がこの内容で話せるでしょうか?
このテーマでは知識や経験値である程度話せる人と、そうでない人と差がでてきてしまう内容になっています。
それでは新人は対話をすることは難しいですし、目的に合致しません。
「人と関わる上で大切にしていることは?」
「自分らしくいられる時ってどんな時?逆に自分らしくいられない時ってどんな時?」
「今までの人生で一番楽しかったこと、その理由」
まとめ
・学習の中身「参加」とは、新人が入職し、自分の力を発揮するまでの道のりの事を指す。
・職場にとっても新人が「活き活きと力を発揮する環境」を整えることは有益である。
・「活き活きと力を発揮する環境」にするために見るべき3つのポイント
①自分がやるべき役割を認識している。
②適度な自信を持てている。
③周囲に受容されている。
いかがだったでしょうか。
新人の力を活き活きと発揮することができれば、全職員が活き活きと力を発揮できるはずです。
上記の取り組みを参考にし、働きやすい職場作りをしていきましょう!
子どもに関わる全ての保育士にエールを!