
相手にイラッ!としないための教え方
- この記事はこんな人にオススメです。
- ・新人や後輩と一緒に働く方。
・指導をしているうちについ”イラッ!”としてしまう方。
・自分も気持ちよく仕事をしたい方。
後輩指導、人材育成の立場になった人。もう1度基本から勉強したい人。
一緒に学びましょう!今回はイラッ!としてしまう人への対処法「SPトランプによる4つのタイプ」について解説します。

昨日、晩酌していないので、すでにイラッとしています♪

!?
イラッ!とする理由について

教える側にとって、イラッ!からは逃げられない…。
皆さんは他人になにかを教えている時にイラッ!とする事はありますか?
おそらく、教える側の人は多かれ少なかれ、経験した事があると思います。
基本的にイラッ!とした時には我慢をしなければいけないのは教える側なので、ストレスも溜まりますよね。
また、新人にイラッ!としてしまう自分に嫌気がさしてしまう…なんて方もいるのではないでしょうか?
人間ですので、相手に対してイラッ!としてしまうのは、仕方がありません。
しかし、見方を変えたり、知識を学ぶことで、イラッ!としてしまうのを軽減することもできます。
今回は、なぜ人に教えている時にイラッ!としてしまうのか、原因と対処方を解説します。
イラッ!としてしまう理由は?

アンガーマネジメント(怒りをコントロールする技術)の第一人者、安藤俊介さんという方がいます。
安藤俊介さんによると”怒り”は「他人」や「できごと」ではなく、自分自身の中にあるそうです。
(宝島社:『もう怒りで失敗しない! アンガーマネジメント見るだけノート』著:安藤俊介より引用)
アンガーマネジメントについて詳しく知りたい方は、こちらの書籍がオススメです。

“自分で怒りを選んでいる”という事ですか?

人物や出来事に対して、怒る時と怒らない時があるじゃろ。
上記のように、人が怒りを感じるのは他人や出来事と自分の価値観にズレが発生した時に起こります。
自分の価値観と他人の価値観がズレればズレるほど、イライラしてしまいます。
さらに、こちらが教えなければいけない立場であれば、なおさらのことです。
さて、そのような時、どんな対応をすればいいでしょう?
価値観のズレをなくす”SPトランプ”で分類してみよう!

SPトランプとは?
相手に対するイラッ!をなくすためには、相手との価値観のズレを修正することが大切です。
相手の事をキチンと分析した上で、教える事をしないと、自分との価値観とズレてしまう。
そこからイラッ!に発展してしまうのです。
まずは相手を分析する事から始めてみましょう。
相手の分析をする考え方の1つとして「SPトランプ」というものがあります。
SPトランプとは教育人材コンサルタントの八尾芳樹さんが考えた、人間の分析方法の考え方です。
教える相手のタイプ(性格)を大まかに分類します。
その分析から、その人に合った教え方を実践する、というものです。
詳しく分析をすると記事にはおさまらないので、今回は簡略化してご説明します。
SPトランプの4つの分類ステップ①「能動的」か「受動的」か
まずはその人の普段の言動が「能動的」か「受動的」かを考えます。
教える相手に以下のような特徴が見られるかどうか、判別してください。
・自分から話しかけてくる。
・自分の意見を主張する。
・自分で判断し、動くことができる。
・聞き役に回る事が多い。
・自分からは意見は言わない。
・指示を待ってから動く。
SPトランプの4つの分類ステップ②「感覚的」か「論理的」か
続いては、相手が感覚を重視するタイプか論理性を重視するタイプかを分類します。
以下の特徴のどちらが当てはまるか、考えてみてください。
・感情表現が豊か
・直観で物事を判断する
・主観で話すことが多い。
・感情を出すのが控えめ。
・感情よりデータや客観的事実で判断する。
・客観的に自分や相手を見ている事が多い。
相手のタイプに合った教え方をしよう!
4つの分類
さて、4つのタイプから、相手を分類することはできましたでしょうか?
4つのタイプを表にすると、以下のようになります。

(出典:【公式】SPトランプブログ©2001エンパワーメントカウンセリング研究所より)
左右が能動的・消極的、上下が感覚的・論理的となります。

私は能動的な感覚派でした!

こびとちゃんの分類はハートじゃな。

こびと園長はどこですか?

わしは能動的・理論的じゃから…スペードじゃな。
この表から相手がどのタイプに分類されます。
ここから相手の学習傾向と自分の指導傾向を把握することが大事です。
例えば、こびとちゃんはハート(能動的な感覚派)でした。
ハート型の人にクラブ(論理的・受動的)の教え方をしては、かなり効率が悪いと言えます。
効率が悪い教え方をすると、価値観のズレから教えている最中にイラッ!とするわけです。
4つのタイプの学習方法と指導傾向
それでは、それぞれのタイプにどんな学習傾向があるのか、どんな指導傾向があるのかを確認してみましょう。

学習傾向は学ぶ側、指導傾向は教える側の傾向ですね!
ハート

・自分で体験することを望む。
・少しの経験で全体がわかった気になる。
・感覚的に学ぶ。
・あまり細かく指導されるのを好まない。
(指導傾向)
・実践(体験)重視。
・細かい指導は行わない。

・誰かと一緒に学ぶことを望む。
・勉強より体験する方が合っている。
・親切丁寧に指導されることを望む。
(指導傾向)
・体験を重視し、感覚的
・細かく指導する。

・論理的体系的に学ぶ。
・納得するまで時間がかかる。
・専門家から学ぶことを望む。
・学習課題はリスクの少ないものを選ぶ。
(指導傾向)
・論理的体系的に教える。
・細かく指導し、説明が長い。

・学ぶ目的や目標を明確にする。
・論理的体系的に学ぶ。
・自発的に学ぶ。
・あまり細かく指導されることを好まない。
(指導傾向)
・論理的に指導しようとする。
・細かい指導は行わない。

それぞれの性質がわかりますね!

あくまで目安ですが、参考になるかもしれません。
SPトランプ分析で大切なこと
このように、自分の指導傾向がわかり、相手の指導傾向がわかれば、価値観のズレはなくなり、イラッ!が軽減されることが期待できます。
これまでの繰り返しになりますが、教え上手な人というのは、相手の立場や価値観を分析・理解し、それに合わせて教えることができる人です。
あくまでSP分析は目安ですが、教える負担を軽減し、自分を認めてあげる1つの考え方に繋がると思います。
今回のSPトランプはあくまで簡易紹介です。
仕事の進め方・不安や恐れの原因・成長課題など、より詳しく学びたい方は以下の書籍から学ぶことができます。
この本で学び、教え上手を目指しましょう!
子どもに関わる全ての人へエールを!