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7月のほいく・こそだてNewsまとめ(後半)
▼この記事はこんな人にオススメです。
- 忙しくて時間がない方。
- 保育業界、子育てのニュースを知っておきたい方。
7月の保育や教育、子育てにまつわるニュースをまとめました。
毎月、前半と後半に3つずつニュースを紹介します。
年間で70以上のニュースをチェックできるので、他の人と差がつきます。一緒に勉強しましょう!
7月の前半ニュースはこちら
新型コロナウイルス、保育園児の感染者は濃厚接触者特定しない(東京都)
TOPのニュースはこちらです。
東京都は22日の会見で都内の保育園や幼稚園、小学校で新型コロナウイルスの感染者がでても、クラスターにならない限り、濃厚接触者の特定をしない方針を明らかにしました。
(読売オンライン 7月22日より)
濃厚接触者を特定しない…なんて大丈夫なんですか!?
行政側の言い分にも耳を傾けてみましょう。
もともとは7月21日に千葉県の熊谷俊人知事が表明しています。
その後、東京都や川崎市など、この流れに続いている形になっています。
一体、なぜこのような判断が行われたのでしょうか?
自治体独自で全部判断しているわけではない、国が方針を出しています。
ニュースを見ると「え、千葉県思い切ったな!」驚かれるかもしれませんが、もちろん知事も根拠なく行動しているわけではありません。
この判断に踏み切ったのは、厚生労働省より「B.1.1.529 系統(オミクロン株)が主流である間の当該株の特徴を踏まえた感染者の発生場所毎の濃厚接触者の特定及び行動制限並びに積極的疫学調査の実施について」という通達があったためです。
この通達を要約すると次の通りになります。
- オミクロン株は潜伏期間と発症感覚が短いという特性がある、そのため今までの濃厚接触者の健康観察期間は効果が薄いうえに、社会的経済活動への影響が大きい。
- 高齢者は重症化リスクが高いことから、高齢者の感染者数が増えると医療体制がひっ迫する。
- 今後は①家庭内②事業所③特別養護老人ホーム等のハイリスク施設④保育所⑤クラスターが発生したポイント、それぞれのケースに合わせた対策を行っていく。
オミクロン株の特性に合わせて、それぞれで対策をしていく、という事なのですね。
さらに、ここから保育所の部分をピックアップしていきます。
保育所への対応を行政はどう考えている?
先ほどの、報告記事の中に保育所への基本的考え方、具体的な取扱いが記載されています。
基本的な考え方をまとめると、以下のような点になります。
(基本的な考え方)
- 家庭に比べて濃厚接触者が感染している確率は必ずしも高くはない。
- 乳幼児はマスクをつけることが困難なので、対策は継続しておこなっていく。
- 保育従事者が濃厚接触者になった場合、保護者が子どもを預けられなくなるので、社会的な損失が大きい。
保育所が社会的に重要な立ち位置にいるのが、よくわかりますね。
ほんと、もっと給料ください。
具体的な取り扱いをまとめると以下の通りになります。
(具体的な取り扱い)
- 都道府県や自治体は濃厚接触者特定に関する方針を決定しておくことが望ましい。
- 保健所の業務圧迫も含め、改めて濃厚接触者の特定・行動制限の必要性の見直しを検討すること。
- 未就学児と小学生とではマスク装着の有無があるので、それぞれに方針を決める事。
- クラスターになり、施設を休園・休校する場合でも、一部休園や代替え保育の提供をするなど、可能な限り保育の提供ができるよう、考えること。
- 濃厚接触者となった従事者は一定の条件のもと、毎日検査することで、業務可能とする。
このようになります。
この通達の結果、千葉県や東京都、川崎市など各自治体で濃厚接触者の取り扱いが変更になった、というわけです。
保育所はどう対応が変わる?
こびと保育園のある、東京都ではすでに通達が来ており、対応をしています。
対応をまとめると、以下のようになりました。
- 園内で感染者が出ても、濃厚接触者は特定しない。
- 同居家族が感染し、療養期間中は登園ができない。
- 同居の家族が感染した場合、園児は濃厚接触者となるので、最終接触日(感染対策をはじめた日)を0日目として6日目より登園が可能になる。
- クラスターが発生した場合のみ、濃厚接触者の指定をおこなう。
※あくまでこびと園長の自治体のケースです。各自治体によって方針は違います。
濃厚接触者を特定しない、というニュースは保護者にとっても、不安の種にもなると思います。
保育園としては、なぜこのような判断になったのか、併せて説明をすると、保護者の不安も少し和らぐかもしれません。
今回の判断は、家庭支援の視点が強いと思う一方で、「子どもへの議論はされたのか?」という疑問もあります。
社会が不安定になった時、しわ寄せがくるのはいつも子ども達です。
せめて、保育園内では安心・安全な環境を整えていくことが、保育者としての使命だと感じています。
もう少し子どもへの議論もして下さい…。
保育業界大手「グローバルキッズ」保育士水増し、1000万円以上不正受給
保育業界の大手企業である「グローバルキッズ」が保育士数を水増しし、都内8区から1000万円以上の運営費を不正受給していることが明らかになりました。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/190872
(東京新聞web 7月21日より)
首都圏ではかなり大手の会社ですよね。私の友だちも働いています。
記事によりますと、グローバルキッズは2015年4月から2019年12月までの間、豊島区や大田区など、8つの区で経営する16の施設の職員数を水増ししていたそうです。
他の区でもあったような計算違いではないのか?と考えそうですが、グローバルキッズ側が
「指摘を重く受け止め、深くお詫び申し上げます」とコメントをした辺り、意図的におこなっていたのがわかります。
16の施設の園長も職員配置や補助金については把握していたはずです。
どこまで社員を巻き込んでいたのか、わかりませんが、保護者や保育士との信頼関係にも大きく影響しそうな出来事です。
株式の保育園の風評被害に繋がらないことを願います。
北海道への”保育園留学”に都心から応募殺到。保育園留学とは?
最後はちょっと面白い話題。北海道の厚沢部町の取り組みです。
人口約3500人の厚沢部町にある唯一の認定こども園「はぜる」が2021年11月より「保育園留学」を始めました。
保育園留学とは未就学児のいる家族が厚沢部町に1~2週間滞在し、「はぜる」に一時保育として通う取り組みのことです。
子どもの暮らし
子ども達は「暮らし体験型保育サービス」という名の一時保育を通じて、野菜の収穫体験をしたり、大自然に触れながら過ごすことができます。
(画像:記事内写真より)
すごい楽しそうですね!
(画像:記事内より(C)Ikuya Sasaki)
広い園舎にボルタリング…都心ではこの条件はなかなか難しいですね。
現地では主任クラスの保育士が対応し、在園児ともしっかり遊ぶそうです。
1~2週間の体験を一緒におこない、最終日には涙のお別れも。
子ども時代の大きな財産になりそうな経験ですね。
滞在中の施設も完備
(画像:記事内写真より)
保護者は保育園より車で5分の「ちょっと暮らし住宅」に滞在します。
施設にはWi-fiも完備しており、リモートワークもできるそうです。
通信速度まで書いてある辺り、本気度を感じますね。
1~2週間で一時保育を合わせ、滞在費は12万円程度になるそうです。
地域と保育園の協力が、成果をあげる。
厚沢部町は子どもの数が激減していることが問題になっていました。
そこで地域と保育園が協力関係を結び、この取り組みを始めたそうです。
「ちょっと暮らし」から厚沢部町のファンになり地域の特産品を応援する方や、豊かな自然に惹かれ、そのまま移住する方なんかもいるそう。
現在は月100組以上の問い合わせが殺到しているそうです。
一時保育で得た収入や観光で使われた収入などは保育士の雇用確保にも充てられているそうです。
まさに三方好しの状況です。
まとめ
7月の保育・子育てニュース(後半)まとめ
(通達のポイント)
- オミクロン株は潜伏期間と発症感覚が短いという特性がある、そのため今までの濃厚接触者の健康観察期間は効果が薄いうえに、社会的経済活動への影響が大きい。
- 高齢者は重症化リスクが高いことから、高齢者の感染者数が増えると医療体制がひっ迫する。
- 今後は①家庭内②事業所③特別養護老人ホーム等のハイリスク施設④保育所⑤クラスターが発生したポイント、それぞれのケースに合わせた対策を行っていく。
(基本的な考え方)
- 家庭に比べて濃厚接触者が感染している確率は必ずしも高くはない。
- 乳幼児はマスクをつけることが困難なので、対策は継続しておこなっていく。
- 保育従事者が濃厚接触者になった場合、保護者が子どもを預けられなくなるので、社会的な損失が大きい。
(具体的な取り扱い)
- 都道府県や自治体は濃厚接触者特定に関する方針を決定しておくことが望ましい。
- 保健所の業務圧迫も含め、改めて濃厚接触者の特定・行動制限の必要性の見直しを検討すること。
- 未就学児と小学生とではマスク装着の有無があるので、それぞれに方針を決める事。
- クラスターになり、施設を休園・休校する場合でも、一部休園や代替え保育の提供をするなど、可能な限り保育の提供ができるよう、考えること。
- 濃厚接触者となった従事者は一定の条件のもと、毎日検査することで、業務可能とする。
こびと保育園は都内にある認可保育所なので、以下のように対応が変わりました。
- 園内で感染者が出ても、濃厚接触者は特定しない。
- 同居家族が感染し、療養期間中は登園ができない。
- 同居の家族が感染した場合、園児は濃厚接触者となるので、最終接触日(感染対策をはじめた日)を0日目として6日目より登園が可能になる。
- クラスターが発生した場合のみ、濃厚接触者の指定をおこなう。
保育業界の大手企業である「グローバルキッズ」が保育士数を水増しし、都内8区から1000万円以上の運営費を不正受給していることが明らかになりました。グローバルキッズは2015年4月から2019年12月までの間、豊島区や大田区など、8つの区で経営する16の施設の職員数を水増ししていたそうです。
グローバルキッズ側が「指摘を重く受け止め、深くお詫び申し上げます」とコメントをしたことから、組織的におこなっていたようです。