
皆さんが保育中に撮った写真はどのように活用していますか?
写真は子どもたちの『いま』を切り取るのに最高のツールです。
近年ではドキュメンテーションなど、写真と文章を組み合わせて育ちを見えやすくする手法も一般的になってきました。
ただ、写真を撮れば撮るだけ…困るのが写真の保存方法や活用方法です。
こんな悩みはありませんか?
- 写真のデータが多すぎてどこに何があるのかわからない。
- 子ども達の良い写真があるのに、使う機会がない。
- みんなで写真データを共有できない。

良い写真があっても保護者にどうやって見せるか…悩むときもありますね…。
また、ドキュメンテーションまで肩肘張るほどではないけれど…捨てるには惜しい!という写真もたくさんありあますよね。
ただ、保管方法や保護者への発信方法がわからず、泣く泣く捨ててしまうケースも多いのではないかと思います。
今回は保育における写真のデータの保存・活用において、とても便利な「Google Photo」の機能をご紹介します。
この記事はこんな人へオススメ
・保育の写真を便利に保存、共有したい。
・保育園の保護者満足度をもっとあげたい。
・子どもの日常写真を有効活用したい。
簡単で使いやすい!Google Photoの機能を紹介します。

Google Photoとは?
そもそも「Google Photo」を知らない方もいると思います。
Google Photoとは?
Googleが提供している写真・動画クラウドストレージサービスのこと。
Googleアカウントを持っていれば基本的に無料で使用できます(容量によって有料プランもあります)。

クラウドストレージってどういう意味ですか?

オンライン上でデータを保存したり、共有できるサービスのことです。
ここからは「Google Photo」でどんな事ができるか、ご紹介します。
Googleフォトの機能①クラウドでアルバムを作ることができる。
Google Photoの基本的な機能として「写真や動画をアップロードして、アルバムを作成する」ことができます。
この機能を使うと、簡単に写真アルバムを分類して保存することができます。
- アルバム分類例
- ・0歳児クラス 日常写真
・1歳児クラス 日常写真
・3歳児クラス 運動会
・4,5歳児クラス 芋ほり遠足

日常写真だけではなく、行事写真も分類しておくとわかりやすいですね!

昨年の行事の様子を知りたいときなどに、すぐにアクセスできます。

(アルバムのプレビュー画面。※お子さんは著作権フリーのサンプルを使用しています。)
また、研修や保育の発信としても色々なアルバムを作ってみるのも効果的です。
- 学びや発信に繋がるアルバム例
- ・「ドキュメンテーション候補写真アルバム」
・「保護者にぜひ見てほしい!アルバム」
・「部屋環境の参考資料アルバム」

アルバムはたくさん作れるので、色々作ってみると便利ですよ。
Googleフォトの機能②オンライン上で誰でも写真アルバムを見ることができる。
写真を保存しておく場合、だいたいどちらかの保存方法になります。
- 写真データの保管方法パターン
- ①PCにそのまま入れておく。
②外付けハードディスクなどに入れておく。
③クラウドサービスを利用する。
①は最もリスクの高い保存方法になります。PCの耐用年数は5年程度と言われていますので、壊れるリスクが高いです。
②は比較的安全ですが、紛失のリスクがあります。
③はデータがオンライン上にあるため、紛失や消失のリスクはほぼなくなります。一方、不正アクセスなどのリスクはあります。

保存方法は結局どれが一番良いのでしょうか…。

②と③両方取り組んでおき、有事に備えるべきかと思います。
保存方法はどうあれ、③のメリットは職員同士がオンライン上で簡単に写真を共有できることです。

「写真データを持っている人がシフトで…終わるの待たなきゃ…。」みたいなの無駄ですものね。
職員が自由に閲覧できるようにするためには、Googleアカウントとパスワードの共有が必要になります。
アカウントは無料で作れるので、アルバム用アカウントを1つ作ってしまう事をおすすめします。

パスワードは年1回くらい更新した方がよいでしょう。
Googleフォトの機能③人物検索ができる。
Google Photoの機能の1つに「人物検索」があります。
これはAIが写真上の人物の顔を自動判別し、人物を指定すると、その顔が写っている写真を一覧で出してくれる機能です。

〇〇ちゃんの写真を探そう…ってなった時、いちいちアルバムを全部チェックしなくてよいのですね!
もちろん、AIの顔識別なこと、子どもの顔は成長とともにかわっていきますので、漏れることあります。
しかし、その子の成長を追いたいときには便利な機能です。

「データ検索」と押せば出てきます。
Googleフォトの機能④アルバム公開機能
②で作成したアルバムは公開することができます。
このアルバム公開機能が使いやすいのは以下の2点です。
アルバム公開機能の便利なポイント
・アルバム毎に公開できる。(公開範囲をコントロールできる)
・Googleのアカウントやアプリを持っていなくても見られる。

高齢の方でも簡単に見られそうですね!
有料で写真を購入できるサービスを導入している保育園も多いと思います。しかし、有料の写真はどうしてもハードルがあがりがちになってしまいます。

写真サービスを利用すると、保護者はおよそ1枚100円で写真を買うことになりますからね…。
料金を支払うとなると、どうしても写真のクオリティを上げなければいけなくなってしまいます。そうなると、行事写真や見栄えの良い写真が多くなってしまう傾向があるのです。
しかし、保育現場のほとんどは「こども達の日常の生活」です。
保育園の多くも「日常の暮らし」を大切にしていると思います。
そうなった場合、無料で気軽に写真を保護者に共有できるのは、園での日常風景を伝えるのに効果があります。

保護者は子どもがどんな風に保育園で過ごしているのか…見えにくいですからね。

保育士的にも無料の方が気軽に写真を撮れるかもしれませんね!
オススメの写真共有方法は「リンクの共有」
アルバムの公開方法は何点かありますが、一番オススメなのは「リンク」の共有です。
これはアルバムへのリンクを作成し、共有する方法です。

リンクのアドレスを知っている人のみアクセスできるので、アドレスを共有するだけです!

具体的な使い方は「実践編」でお伝えします!
Google Photoのデメリットは?

ここまでGoogle Photoの機能やメリットをご紹介してきました。
ここからは、デメリットの部分も解説していきたいと思います。
Googleフォトのデメリット
Google Photoのデメリットは以下の通りです。
- Google Photoのデメリット
- ・Googleのアカウントが必要になる。
・容量が多いと料金が発生する。
・アルバム公開が簡単なため、取り扱いに注意が必要。
Googleのアカウントが必要になる。
Google Photoを使用するためには、Googleのアカウントが必要になります。
取りなれていない方もいるかもしれませんが、基本的には電話番号があれば取得は簡単にできます。

検索すればアカウントの取得方法ガイドの記事もたくさんあります!
Googleアカウントは持っているだけで、便利なアプリが無料で使えるので、ぜひ有効活用していきましょう!
容量が多いと利用料金が発生する。
Google Photoの機能は2021年6月より一定数の容量以上は有料となりました。

それ以前は容量制限なしの無料サービスでした。その方が異常ですね。
容量に対する利用料金は以下の通りです。
月間料金 | 年間料金 | |
~15GB | 無料 | 無料 |
~100GB | 250円 | 750円 |
~200GB | 380円 | 1,140円 |
~2TB | 1,300円 | 3,900円 |

年間プランの方がお得なのですね!
アルバム公開が簡単なため、取り扱いに注意が必要。
リンクアドレスでアルバムへのアクセスが簡単…ということは裏を返せば、リンクアドレスがあれば誰でも見れてしまうというデメリットにも繋がります。
Google Photoにはアルバムのパスワード制限などロック機能がありません。
リンクアドレスは流出しないように工夫する必要があります。

印刷して落としてしまうと…拾った人などが見れてしまうわけですね…!

ICTを使用している園は保護者宛てのメッセージを使用する、などが無難でしょう。
まとめ
Google Photoの便利な機能
Google Photoのデメリット
Googleフォトは最初の使い方さえしっかり学べば、とても有用なサービスです。
詳しいGoogleフォトの使用方法などは次回以降、解説します。
日常の写真を保護者に無料公開するだけでも、保護者の満足度は高まりますし、保育士との会話のきっかけにもなります。研修や業務負担の軽減にも繋がるでしょう。
ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか?
こどもに関わる全ての人へエールを!